診療案内

予防歯科

シーラントとは

歯ブラシと歯の溝

歯ブラシと歯の溝

むし歯に一番かかりやすい場所のひとつに歯のかみ合わせが面の溝があります。このような歯の溝はブラッシングではむし歯の予防がしにくい部位です

歯ブラシと歯の溝

歯ブラシの毛先

歯の溝の奥まで歯ブラシの毛先が届かない

◆シーラントは決してすべてのむし歯に対する万全な予防法ではありませんが、お口の中の特定の部位の—それもとくにお子さまの—むし歯を防ぐのに有効な手段です。

シーラントはアクリル樹脂やセメントの一種を歯の溝に接着させるもので、奥歯のものをかむ面(咬合)をむし歯の原因であるバクテリアから守る役目をします。

シーラントを勧めるかどうかは患者さんがむし歯にかかりやすいかどうか、また歯が歯ぐきの下の部分にどのように形成されているかによって判断します。

シーラントは何才から始めたほうがいいという特定の年齢はありませんが、乳歯の奥歯は3才から4才までの時期に、また、6才臼歯(いちばん最初に生えてくる奥の永久歯)は、生えたら出来るだけ早いうちにシーラントで処置することが望ましいとされています。

お子さまがもっとも虫歯にかかりやすい時期は10代半ばまで続きますので、小臼歯も生えてきたらすぐに処置しておきましょう。

フッ化物を塗るのは専門家です

フッ化物の塗布は、専門家である歯科医師や歯科衛生士が行います。

フッ化物を塗る時期も「歯が生えたらすぐに」が原則ですが、具体的に「いつ」「どのように塗るか」については、歯科医師と相談します。

子どもの頃は次々と乳歯が抜け、新しい永久歯が生えてくるので、定期的に年2~6回塗るのが適当です。

ここで紹介しているフッ化物ゼリーの塗布以外では、フッ化物溶液で綿球を使った塗布法が多く用いられています。

フッ化物歯面塗布剤(フルオール・ゼリー)

フッ化物歯面塗布剤(フルオール・ゼリー)

バイル皿の1カ所に1杯のフッ化物ゼリーが幼児に使用する量

バイル皿の1カ所に1杯のフッ化物ゼリーが幼児に使用する量

歯ブラシでゼリー状のフッ化物を塗る

歯ブラシでゼリー状のフッ化物を塗る

この方法では、色々あるフッ化物塗布法のなかでも、歯ブラシを使用するため不安感もやわらぎ、短時間ですむので、特に幼児に向いています。

フッ化物を塗ると、歯が黒くなるという声も聞きますが、むし歯予防のフッ化物液で歯が黒くなることはありません。歯が黒くなるのは、むし歯の進行を止めるために使うサホライド(ジアンミン銀)という薬液を使った場合です。

むし歯予防のフッ化物は安全です。

フッ化物洗口後、口の中に残るフッ化物の量

フッ化物というと、安全かどうかを気にする人がいますが、安全性で問題になるのは、飲み込むフッ化物の量です。一度に大量に飲むと、急性中毒を起こします。しかし飲み込んで危険とされ医師の処置が必要となるフッ化物(F-)の量は、体重1kgあたり5mgです。

(例:体重60kgの大人:300mg、体重10kgの子ども:50mg)

フッ化物濃度を調整した水道水を1日1リットル飲むと、約1mgのフッ化物を飲み込むことになります。フッ化物ゼリーによる歯面塗布では子どもで9mgのフッ化物を使用し、口の中に残る量は1mg程度となります。フッ化物洗口では、洗口後、口の中に残るフッ化物は、お茶1~2杯に含まれる量0.2mgとほぼ同じです。

このように口の中に残る量は、危険とされる数値とかけ離れています。

フッ化物によるむし歯予防は国内外で150以上の団体が推奨しています。

フッ化物は、適量を守って使えばむし歯予防に大変効果があります。すでに半世紀以上も世界の国々で使用されており、世界中の学者や専門家の研究によって、安全性も確認されています。

わが国ではまだ実施されていませんが、フロリデーション(水道水のフッ化物濃度調整)の実施や、天然に含まれているフッ化物の活用をしている国々は約60カ国もあり、十分な成果をあげています。

推奨する世界の主な専門機関

WHO(世界保健機関)

FDI(国際歯科連盟)

アメリカ医師会

アメリカ歯科医師会 

その他、多数の保健関連機関

しつこいバイオフィルムの破壊はプロがお手伝いします。

バイオフィルムを除去するには、歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアが必要です。

PMTCは効果的なプロケアのひとつです。

PMTCとは

PMTCは口の中の健康をサポートする手段です。

PMTCは患者さんの口の中の状態や症状によって、専門家(歯科医師・歯科衛生士)の判断のもとに行われます。

定期健診で患者さんの健康サポートとして行うのはもちろんですが、治療中でバイオフィルムがうまくとれない場合なども、口の中の状態によってPMTCは行われます。

PMTCの一般的ステップ

(1)口の状態のチェック

(1)口の状態のチェック

歯の表面の染め出しを行い、ブラッシングの状態、バイオフィルムの付着をチェックします。きれいにブラッシングしているつもりでもバイオフィルムは付いてきます。

(2)歯石除去

(2)歯石除去

歯の表面や歯肉の中(歯根の表面)などに付着している歯石を除去します。

(3)洗浄

(3)洗浄

人によっては歯周ポケット内のバイオフィルムを、歯科医院専用の器具を使って除去(破壊)する必要があります。

(4)清掃

(4)清掃

歯科医院専用の器具を使って歯面、歯間部、歯と歯肉の間、咬合面などをきれいにします。

(5)フッ化物の塗布

(5)フッ化物の塗布

フッ化物などを塗布し、歯質を強化します。